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どっちがもらいやすい?人事評価改善等助成金と職場定着支援助成金の違いとは?

今年(平成29年)4月から新たにスタートした人事評価改善等助成金。

名前の通り、人事評価を改善することでもらえる助成金だな、とイメージできますよね。

しかし、他にも厚生労働省の支給する助成金には、人材育成や離職率低下を促す助成金がたくさんあるため、どれがどう違うのか迷ってしまうのではないでしょうか。

今回の記事では、数ある助成金の中でも「雇用環境の整備関係の助成金」に該当する2つの助成金(人事評価改善等助成金と職場定着支援助成金)の違いについてお話していきたいと思います。

 1.職場定着支援助成金との違い

①助成金設置の目的が違う

2つの助成金共に企業の雇用環境の整備を目的としていますが、さらに細かくみるとその目的は以下のように異なります。

職場定着支援助成金の目的

離職率の低下を一番に目指す事業主向けの助成金です。そのため、仕事の能力を高める、社内で評価される、といった点よりもむしろもっと根本的に「働き続けられるかどうか」をメインに組み立てられています。

具体的に言うと、この助成金では労働者の身体や心の健康のケアや休暇、研修の制度を整えることを促進しています。

人事の評価制度も含まれていますが、よりソフト面(精神・内面)<ハード面(身体・環境)の整備を強化しているといった印象です。

特に、昨今離職率が高く今後最もヒューマンリソースが必要な業界、保育と介護業界は「保育労働者雇用管理制度助成コース」と「介護と労働者雇用管理制度助成コース」として別途コース化されています。

人事評価改善等助成金の目的

これに対し、人事評価改善等助成金の目的は、以下のような労働内容と賃金を明確にする人事評価制度の導入が主な目的です。

  • ・正規労働者対象の評価制度導入をし、労働者の過半数が合意すること
  • ・評価の対象と基準を明確にすること
  • ・人事評価制度に基づく評定と賃金の関係が明確にすること
  • ・賃金(給与)テーブルを作成すること
  • ・新制度の実施により、1年前の同月と比べ賃金総額を2%以上増加させることに合意していること(目標達成の場合)

つまり、近い未来に賃金が上がる期待感を労働者に持たせ、年功序列を廃止し能力給に切り替えするための制度なのでは、といった印象を受けます。

2.もらえる助成金額の違い

もらえる助成金額については、以下図をご覧ください。人事評価改善助成金の方が高く、目標達成で80万円が支給されます。目標達成とは、前項の目的でご紹介した「新制度の実施により、1年前の同月と比べ賃金総額を2%以上増加させる」という内容になります。

 

3.条件の違い

それでは、助成金をもらうための条件は一体どうなっているでしょうか?各助成金ともに、以下の大前提があります。

雇用保険の適用条件については、当サイトの記事:助成金申請の絶対要件「雇用保険」に加入している事業主。雇用保険って何?もご参照ください。

それでは、個別の条件をみていきましょう。

 

職場定着支援助成金の場合、過去に以下の助成金をもらっている場合、最後の支給日の翌日から起算して3年経過している必要があります。

  • ・職場定着支援助成金
  • ・中小企業労働環境向上助成金
  • ・建設労働者確保保育助成金

また、人事評価改善助成金の場合は、過去に以下の助成金をもらっている場合に条件があります。

  • ・人事評価改善助成金
  • ・職場定着支援助成金(管理制度助成コース/制度整備助成)

これらの最後の支給日の翌日から起算して3年が経過している必要があります。

  • ・職場定着支援助成金(保育労働者雇用管理制度助成コース/制度整備助成、介護労働者管理制度雇用管理制度助成コース/制度整備助成)

これらの最後の支給日の翌日から起算して3年が経過している必要があります。

4.職場定着支援助成金に向いている企業とは

介護や保育業界の会社であれば、まずはこの助成金を目指しましょう。

特に、この助成金では介護福祉機器購入のための費用の25%を助成する「介護福祉機器助成コース」も設けられています。

助成金の額は人事評価改善助成金と比べ低くはありますが、この助成金では5つの制度(評価・処遇制度/研修制度/健康づくり制度/メンター制度/短時間正社員制度)導入ごとに10万円が支給されるため、5つ全ての制度を導入すれば50万円が支給されます。

また、とにかく従業員に辞めて欲しくない!常に人材不足に困っている会社にもオススメの助成金です。飲食店や流通業など店舗や工場での仕事の場合は、特に従業員の健康づくりに事業主は気をつけなくてはなりません。

 

組み合わせオススメ助成金=人材開発支援助成金・制度導入

この助成金をもらい、会社の離職率が下がり人材の定着率が上がってきたら、次の助成金をもらうことも視野に入れましょう。オススメの助成金は、人材開発支援助成金・制度導入コースです。

なお、新たな助成金をもらうには、過去の助成金をもらってから一定期間経過している必要がありますので、助成金をもらおうとするならば、中期~長期の計画も併せて立てていきましょう。

5.人事評価改善助成金に向いている企業とは

ズバリ、年功序列を止めて能力給に切り替えたい企業にオススメです。

労働時間の長さがニュースになっているこの現代において、より能力が高く効率的な業務のできる人材を育てることは必須です。残業代の支払いが年々増加していて経営の負担になっている、その割には業績は伸びないし、こんなお悩みをお持ちの事業主の方は、この助成金を目指してはいかがですか?

仕事ができる人は伸びていく会社にしたい、そして、仕事ができる人が賃金アップという具体的な数値というやりがいを感じられる制度を作ることが、この助成金では可能です。そうすることで、最終的には合わせて離職率も低下していくことも望めます。

組み合わせオススメ助成金=人材開発支援助成金・制度導入

この記事でご紹介しました人材開発支援助成金をオススメします。定着させるためのセルフ・キャリアドック制度、教育訓練休暇制度等に同時に取り組むと、より効果が出ると思います。

まとめ

今回は、人事系でよく取り上げられることの多い2つの助成金を比較してご紹介しました。実際には、もっと多くの助成金があり、申請するには書類の提出や制度の導入など、やらなくてはいけないことも非常に多いです。

しかし、やるべきことをしっかりやれば助成金はもらえますし、何より将来的に企業のためになることです。助成金制度は頻繁に改正されていますので、是非もらえるうちにもらってしまいましょう。