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解雇は助成金に影響する?!会社都合の解雇で助成金を返還??会社都合の解雇ってなに?

厚生労働省が管掌している助成金は主に雇用に関係します。新しく従業員を雇用する、今いる従業員を教育するなどの目的をもった助成金には、会社都合による「解雇」は不支給の要件に該当します。

そのため、場合によっては支給された助成金を返還しなければならないなんてことも起こり得ます。

会社都合の解雇とはどのようなことを言うのでしょうか?

1.雇用関係の助成金の支給要件

雇用関係の助成金には、事業主に対して様々な要件があります。主に、従業員を雇い入れる時に申請することができる助成金の多くは、「該当する従業員を雇い入れる日の前日から起算して6ヶ月前の日から1年を経過する日までの間に、事業主都合の解雇をしていない」というニュアンスの要件があります。

以下に代表例を記載しておきます。

(1)トライアル雇用奨励金

「基準期間(トライアル雇⽤を開始した⽇の前⽇から起算して6か⽉前の⽇からトライアル雇⽤期間を終了する⽇までの期間をいう。)に、トライアル雇用に係る事業所において、雇⽤保険被保険者を事業主都合で離職させたことがある事業主以外の事業主」

(2)特定求職者雇用開発助成金

「対象労働者の雇入れ日の前後6か月間(以下「基準期間」という)に事業主の都合による従業員の解雇(勧奨退職を含む)をしていないこと」

(3)キャリアアップ助成金 正社員化コース

「当該転換日の前日から起算して6か月前の日から1年を経過する日までの間に、当該転換を行った適用事業所において、雇用保険被保険者※6を解雇※7等事業主の都合により離職させた事業主以外の者であること。」

(4)キャリアアップ助成金 人材育成コース

職業訓練計画を提出した日の前日から起算して6か月前の日から、その職業訓練でのキャリアアップ助成金の支給申請書の提出日までの間に、職業訓練計画を実施した事業所で、雇用保険被保険者を解雇等事業主の都合により離職させた適用事業主」

2.事業主都合の退職・勧奨退職について

従業員が会社をやめる場合は大きくわけて5つのパターンがあります。

「会社都合の解雇」

「期間満了による退職」

「自己都合退職」

「会社都合による自己都合退職(退職勧奨)」

「懲戒解雇」です。

雇用関係の助成金の多くは、従業員の雇用の安定を目的としている為、「会社(事業主)都合」による退職や解雇は、助成金の目的に反していると取られます。

(1)会社(事業主)都合による解雇

会社(事業主)都合による解雇とは、会社(事業主)側に主な原因があり従業員が離職することになることを言います。

会社都合の解雇には懲戒解雇は含まれません。

・法的倒産及びそれ以外の事業廃止、事業の再開見込みなし

・リストラ等による解雇

・希望退職の募集(早期退職者優遇制度は該当しない)

・退職勧奨

(2)退職勧奨

退職勧奨は、結果によって「自己都合」になる場合と「会社都合」になる場合に分かれます。

以下のフローチャートを参考にしてみてください。

 

(3)希望退職での注意

従業員から失業保険を早くもらいたいから希望退職にしてほしいと言われて、希望退職にしてあげた場合も、事業主都合による解雇とみなされてしまいます。

良かれと思ってした行為が、結果、助成金の受給に支障を来すこともあります。要件の解釈をしっかり行うことが重要です。

3.解雇した場合、受給した助成金は返還しなければならない

助成金を申請しようと考えている日から6ヶ月以内に従業員の解雇を行っている場合は、助成金は支給されないわけですが、万が一、支給された後に解雇が発覚した場合は、支給された助成金を返還しなければならない場合があります。

4.どうしても「解雇」しなければならないならば、タイミングが重要

とは言え、どうしても「解雇」しなければならない事態になっていしまった場合は、助成金の申請をあきらめる、もしくは、助成金を申請するタイミングをずらす以外ありません。助成金をもらうことを目的として、退職理由を「自己都合」に持っていくなどの行為は不正受給にあたり、不正受給となると、処分が下りた日から3年間は助成金の申請が出来なくなってしまいます。

まとめ

助成金を受給するためには、事前の準備が必要な場合が多々あります。しっかり準備をしていざ申請となった時に、「解雇」した履歴があるから受給資格がないなんてことにならないようにするためにも、助成金毎の受給資格の確認をしっかりとしておきましょう。

また、助成金が欲しいがために、退職理由を変更する行為は助成金の申請ができないどころか詐欺罪なんてことにもなりかねません!絶対にやめましょう。