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上限500万円!高年齢者等共同就業機会創出助成金とは?

助成金は日本の現状を考慮して公的資金を投入すべきと判断される部分に手厚い支援がなされます。例えば、シニア世代や女性、介護、障害者に関しては手厚い助成金・補助金が用意されていると言えるのではないでしょうか。

今回特集するのは、その中で異色の助成金「高年齢者等共同就業機会創出助成金」です。シニア向けでも女性向けでも介護・障害者向けでもないこの助成金。一体どのような人々をターゲットにしている助成金なのでしょうか?

1.ターゲットは45歳以上の3名で設立される法人の事業主

「高年齢」と聞いていったい何歳を思い浮かべますか?50歳ですか?60歳ですか?いいえ、この助成金でターゲットにされているのは45歳以上の法人設立者なのです。(私も間もなく高年齢者に突入します)

45歳というとまだまだ働き盛りですよね。そして、仕事の経験も充分にあります。この助成金には、45歳以上というまだまだ働けて業界経験もある世代に「雇用保険の適用者を増やして欲しい」という願いが込められています。なぜ雇用保険の適用者を増やして欲しいのでしょうか?

2.年々減り続ける雇用保険の加入者数

日本人の出生率は上がらず高齢者が増え続ける昨今、必然的に雇用保険の加入者数は減るしかありません。そこで、雇用保険の加入者数を増やすための秘策(?)として以前は一部対象外であった「65歳から働き始める方」にも雇用保険の適用対象者としましょうと平成29年1月以降法改正となりました。これにより、幅広い年齢層の方から広く雇用保険料を徴収することが可能です。

雇用保険はご存じの通り、労働者だけでなく事業主も負担する制度です。高年齢者等共同就業機会創出助成金を受給したいのであれば、雇用保険の適用事業主になるのがマストの条件です。

3.高年齢者等共同就業機会創出助成金の概要

高年齢者等共同就業機会創出助成金でもらえる支給額や条件などの概要をチェックしていきましょう。より詳細をご覧頂きたい場合は、以下(独)高齢・障害者雇用支援機構のPDF(要項)をご覧ください。

高年齢者等共同就業機会創出助成金

①3名以上のうち一人が自己資本比率50%未満で設立の法人

45歳以上の3名以上が副業などではなく本業として事業に従事する新規の法人を設立するのが条件です。例えば、以前の職場の同僚3名でもいいでしょう。知識や経験を活かして新事業を立ち上げ、さらに個人事業主としてではなく法人登記を行うことが条件です。

3名以上の法人設立者の中で1名、代表者を決めましょう。さらに自己資本比率は最初の年度末までは50%以下に維持しなくてはいけません。助成金をもらうために設立し、すぐにM&Aで売却するというのはNGです。

②高年齢者等共同就業機会創出事業計画書を提出すること

独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構から関係業務を受託した法人を通して独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構に高年齢者等共同就業機会創出事業計画書を提出します。1つ1つの言葉がとても長いですね。

要は、45歳~65歳ぐらいの人の再雇用先をどのように作るのか、そしてどのように利益を出し継続的に維持するつもりなのかをまとめた計画書を作成しなくてはいけません。30~40代のネカフェ難民や再就職できない人が増えていますよね。あなたが是非、彼らの能力を活かせる受け皿を作ってください。

③助成金が支給されるまで高年齢者を1名以上継続して雇用

助成金を使ってお金をもらい、実際には何もしないという悪い人も世の中にはいます。(ニュースでもよく叩かれていますよね)この助成金を支給されたいのであれば、助成金支給申請日において最低1名以上の雇用保険被保険者を雇用していなくてはいけません。

ちなみに、雇用保険被保険者ということは週に最低でも20時間以上労働する人を指します。

④支給されるのは対象経費の合計額に有効求人倍率に応じた額

法人設立にかかった全ての経費がキャッシュバックされるわけではありません。交通費や人件費や一部設備費は対象外です。対象経費は以下の経費です。

  • (1)事業計画作成にかかったコンサル費用(~50万円が上限)
  • (2)法人設立に必要な登記申請費用(~150万円が上限)
  • (3)事業を行うために不可欠な講習や相談にかかる経費(税務・資金繰り・起業に関する知識を与えるもの)※法人登記から6か月以内に支払い完了しているものが対象
  • (4)職業能力開発経費
  • (5)事業所の改修工事・設備・備品・事務所賃貸料(~6か月分が上限)・広告宣伝費

結構広く経費がカバーされているのではないでしょうか。例えば、これらが300万円かかったとしましょう。これにその都道府県での該当の有効求人倍率をかけます。例えば、2018年の東京では1.59倍というデータが出ています。

有効求人倍率とは?

1人あたり何件の求人があるかという重要指標の一つ。倍率が1を越えれば人を探している企業が多く、1を割れば仕事を探している人がおおいということ。

まとめ

45歳以上65歳は、転職を繰り返した人にとっては再就職しづらい年代です。しかし、まだまだ仕事をしなければいけない世代でもあるため、彼らを有効活用できる事業を手掛ける法人には手厚い助成金が用意されているのです。