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離職率ダウンを目指す!職場定着支援助成金をもらうために知っておきたい6つのこと

ひと昔前と違い、最近では新卒で入社した会社で定年まで働くという時代ではなくなりました。3年後離職率、という言葉もあるように、新卒者が3年後に同じ職場にいるかどうかの割合も毎年メディアで取り上げられています。

企業にとって、お金や時間をかけて育てた社員が離職するのは大変な損害です。離職率を改善したい企業は多く試行錯誤しています。今回の記事では、そんな離職率に関連する助成金「職場定着支援助成金」をもらうための流れを簡単にご紹介します。

1.職場定着支援助成金とは?

厚生労働省の支給する助成金の一種で、各企業の従業員の職場定着を目指すために作られました。簡単に言うと、企業が魅力的な職場を作る努力をしてくれたら、その代わりに助成金を支給するよ、という制度です。

従業員が辞めたがらない会社は、それだけで企業のイメージが良くなりますし、何より従業員の教育や研修費を大幅にカットさせることができます。

職場定着支援助成金には現在、全部で以下4つのコースがあります。

①雇用管理制度助成コース

②介護福祉機器助成コース

③保育労働者雇用管理制度助成コース

④介護労働者雇用管理制度助成コース

一般事業の場合は①の助成コース、介護については②と④の助成コース、保育については③の助成コースが適用されます。

さて、魅力的な職場を作る努力とは具体的にどのようにすればいいのでしょうか?新入社員を飲みに連れていき愚痴を聞いてあげる?給料をアップしてあげる?今回は介護と保育以外の一般事業について考えていきたいと思います。職場定着助成金をもらうには、次の制度を満たす雇用管理制度を導入し実施する必要があります。

2.どんな企業でももらえるの?

職場定着支援助成金には二つの種類があります。

1つ目は、事業主が雇用管理制度の導入・実施を行った場合の助成金。

2つ目は、離職率を下げるという目標達成をした場合にもらえる目標達成助成金です。

助成金をもらうには、以下の条件があります。

雇用管理制度の導入・実施を行った場合の助成金

①雇用保険の適用事業の事業主であること

②過去に職場定着支援助成金、中小企業労働環境向上助成金、建設労働者確保保育助成金のいずれかを受給している場合は、最後の支給日の翌日から起算して3年間が経過していること

また、目標達成助成金をもらうには以下の条件があります。

①職場定着支援助成金の支給を受けていること

②離職率の目標値を低下させること(従業員人数により目標値が異なり、3~15%)

離職率の計算は、雇用保険の保険者数と雇用保険資格喪失者数の割合から算出します。

3.雇用管理制度について

従業員がすぐ辞めるのは何故か?辞めないためにはどのような職場にするべきなのか?厚生労働省ではそれについて、以下4つの制度を挙げています。

 

助成金をもらうためには、これら4つのいずれかの制度を選択し、実行するための計画を提出する必要があります。

①~③については比較的イメージしやすく、実施しやすい内容かと思います。④のメンターとは聞きなれない言葉ですが、仕事上で新入社員などに精神的なサポート・助言を行うための専任者を設けるという考え方です。

近年、日本ではこのメンター不在のため大企業で新卒の若者が不幸な結果となるという事件もありました。メンター制度の導入は、現在の日本に不可欠であることは間違いないでしょう。メンター制度の7つの項目は今回割愛しますが、抜粋すると以下のような内容を含みます。

・通常の労働者に対するメンタリングの措置である

・メンター制度導入計画を策定し、その計画を各事業所に掲示するなどして労働者に周知させること

・メンターに対し、民間団体等が実施するメンター研修・メンター養成講座等で知識・スキルを身に着けさせること

なお、通常の労働者とは雇用期間の取り決めのないフルタイム労働者を指します。

4.いくらもらえる?

事業主が雇用管理制度の導入・実施を行った場合に、1制度につき10万円が支給されます。

さらに、従業員の離職率の低下が達成できた場合は、目標達成助成金として57万円が支給されます。

なお、この支給額は平成29年4月1日までは目標達成助成金は60万円でしたので、3万円の減額です。年々、支給額が減らされる可能性もありますので、早めの申請をオススメします。

5.どうやって申請する?

①雇用管理制度整備計画の記入・提出

助成金をもらうには、まず雇用管理制度整備計画を作成し提出します。申請書類は都道府県労働局でもらうことができます。

また、こちらのサイト(厚生労働省>職場定着支援助成金>各様式ダウンロード)からでもダウンロードすることが可能です。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/teityaku_kobetsu_youshiki.html

②制度ごとの別紙への記入・提出

申請する書式は一枚だけではありません。申し込みする制度ごとの別紙と合わせて最低2種3枚以上は記入する書式があります。計画の作成に関しては、メンター制度同様、各制度で細かい取り決めがあります。

例えば、健康づくり制度の場合であれば、「導入する健康づくり制度の概要票」という書式の提出が必要です。

実際に作成する前には、「職場定着助成金のご案内」という構成労働省のホームページからダウンロードできるPDFの内容をよく読んでください。

せっかく時間をかけて申請したのに、漏れがあって支給されなかったなんてことのないようにしましょう。http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000122387.pdf

なお、申請書は社会保険労務士の代筆も可能です。

③制度設計と規定の作成

その後、認定を受けた雇用管理制度計画の通りに制度設計と規定の作成を進めます。

④制度導入助成の申請

計画期間終了後、2か月以内に本社の所属する都道府県労働局へ制度導入助成の申請を行います。

⑤目標達成助成の申請

また、目標達成助成の支給申請もしたい場合は、計画終了後12か月以内に同じく都道府県労働局へ申請書を提出します。これらの申請書のダウンロードも、先にあげたリンクや労働局のホームページにて可能です。

6.活用事例

中小企業のAという会社は、この助成金をうまく活用しキャリアパスに応じた賃金表を新たに作成しました。その結果、従業員の士気が上がり離職率も低下。常に新人を研修していて人不足という事態から免れることができたのです。

加えて、助成金総額60万円を受けることができました。(今は57万円)また、助成金支給から3年経過したら、助成金の2回目をもらおうと計画しています。

まとめ

従業員の離職率を下げてお金がもらえる、という企業にとって非常に価値があり魅力的な助成金のご紹介を致しました。多くの企業がこの助成金をきっかけに、職場再生に成功しています。ご興味のある方は、是非厚生労働省のホームページも併せてチェックしてみてください。