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家庭と仕事の両立で社員イキイキ!育児休業労支援助成金とは?

共働き家庭が年々増加する中、育児と仕事の両立しやすい社会は女性のためだけでなく国民にとって必要なものとなっています。「保育園落ちた。日本死ね。」という一主婦の衝撃的なつぶやきも記憶に新しいですよね。仕事を持つ女性が安心して出産・育児・そして仕事の復帰ができるようにサポートする中小企業主へ、助成金が支払われるのはご存じですか?

今回の記事では、育児と仕事の両立を支援するための助成金をご紹介していきます。

1.両立支援助成金の育児休業等支援コースとは?

育児休業等支援助成金は、正式に言うと両立支援助成金の中の1つのコースとして位置づけられています。育児と仕事の両立以外にも、介護と仕事、女性と仕事、定年と仕事など〇〇と仕事を両立させるというテーマの両立支援助成金があります。

このコースの特徴は、女性の出産前後の職場を想定して3段階に分けた取り組みが設定されていることです。

どういうことかと言いますと、

1つ目として、女性が妊娠し出産前には身体を安静にする必要があるので会社を休みます。これが育児休暇。

2つ目は、出産し生活が落ち着いたら、職場に復帰します。これが職場復帰です。

3つ目は、女性の育休中、彼女の穴を埋めるための社員が必要な場合もあります。代替要員確保です。

育児休業等支援助成金は、これら3つの取り組みごとに対して支払われるという仕組みになっています。

2.いくらもらえるの?

助成金の額は、企業が行った取り組みの種類により以下のように異なります。

取組の種類 支給額
・育休取得時 28.5万円※1企業2名まで(有期契約/無期契約)
・職場復帰時 28.5万円※1企業2名まで(有期契約/無期契約)
・育休取得者の職場支援の取組をした場合 19万円(24万円)※「職場復帰時」に加算して支給
・代替要員確保 47.5万円(60万円)※支給対象者が有期契約の場合9.5万円(12万円)加算

※支給対象期間5年間で、1年度当たり10名まで

※カッコ内にある支給額は、生産性要件を満たした場合に支給される額です。生産性要件については、厚生労働省のホームページ 生産性を向上させた企業は労働関係助成金が割増されます をご参照ください。

育休取得時と職場復帰時の支給額は以前30万円でしたが、平成29年度から1.5万円減額されていますね。代替要員確保についても、以前は50万円でしたが2.5万円の減額となっています。

 

 

ここで、申請できる人数を確認していきましょう。育休取得時と職場復帰時の場合、申請できるのは1企業2名(有期契約社員×1名と無期契約社員×1名)までです。

例えば、会社AがBさんに対して育休を与え36万円の助成金をもらいました。その後、Bさんは職場に復帰したので再度助成金を申請すれば追加で36万円、計72万円をもらうことができます。

これに対し、代替要員確保については1事業所あたり10名までOKです。以前が支給額は1名あたり15万円でしたが、それが30万円になり、そして現在は47.5万円への増額となりました。代替要員確保の助成金が欲しい事業主の方は、今がチャンスです。

3.支給要件は?

支給要件とは、助成金をもらうための条件のことです。この助成金をもらうための大前提として、中小企業事業主であることが挙げられます。

厚生労働省の定める中小企業とは、事業の種類により以下となります。

小売業(飲食店) サービス業 卸売業 その他の業種
資本または出資の額 5千万円以下 5千万円以下 1億円以下 3億円以下
常用労働者 50人以下 100人以下 100人以下 300人以下

 

その他、前述しました3つの取り組みごとに以下のような要件があります。

・育休取得時

①上司と育休取得予定社員が面談し、面談結果を既定の「産休・育休復帰支援面談シート<休業前>」に記入する。

(休業までの業務の整理・引継ぎスケジュールなどについて)

②育休復帰支援プランを作成する

③作成した育休復帰プランに基づき、業務の引継ぎなどを実施する

④対象社員に3か月以上の育児休暇を取得させる

 

仕事の内容により、出産の1か月前まで働かなくてはいけなかったという方や、中には2週間前まで働かなくてはいけなかったという方もいるようです。どんなに忙しい仕事でも、お腹の中の子供に変えられるものはありません。この助成金を通じて、育児休業が出産前の最低3か月前には取得できるのが標準となると良いと思います。

・職場復帰時

①作成した育休復帰プランに基づき、職場の情報・資料等の提供を実施する

②対象者の職場復帰前と復帰後に、上司または人事担当者と面談をし、面談結果を「産休・育休復帰支援面談シート<休業中・復帰後>」に記入する。

③原則として、職場復帰者を原職に復帰させ、6か月以上継続雇用すること

職場復帰時の要件は、④が不可欠なのではないでしょうか。よく新聞などで、マタハラと称して復帰後に別の仕事をさせるというニュースも耳にしますが、復帰前の仕事を継続できるという保証があるのは復帰者にとっても心強いものとなるでしょう。

・代替要員確保

①育休取得者の職場復帰前に、就業規則等に育児休業が終了した労働者を原職に復帰させる旨を規定すること。

②対象労働者が3か月以上の育児休業を取得した上で、事業主が休業期間中の代替要員を確保すること。

③対象労働者が、育児休業終了後に規定に基づき原職等に復帰し、さらに6か月以上継続就業すること。

 

4.手続きはどうすればいいの?

助成金をもらいたい事業主は、事業所が所在する管轄の労働局長あてに支給申請書類を提出します。書類は申請する助成金の種類(育休取得時/職場復帰時/代替要員確保時)により

様式は異なります。詳細は、以下厚生労働省のホームページからご覧いただけます。

仕事と家庭の両立支援に取り組む事業主等のみなさまへ

5.この助成金の注意点とは

この助成金の申請で大変なことは、育休復帰支援プランの作成だと思います。その他に関しては、厚生労働省が作成した面談シートや資料に基づき実施していけばよいのですが、育休復帰支援プランについては、まずその概要を把握するだけで膨大な時間がかかります。

育休復帰支援プラン作成にはマニュアルが厚生労働省のホームページで用意されていますので、マニュアルを活用して作成します。育休復帰支援は、以下のステップを踏み作成します。

 

ステップ1:瀬鵜殿設計・導入・周知

ステップ2:制度対象者に対する支援

ステップ3:職場マネジメントとしての育休支援プラン策定

 

何だか、言葉だけを見ると大変なプランを作成するような気がしませんか?しかし、実際に提出するプランはエクセル1枚程度のものです。

しかし、マニュアルを読み込む人員がいない、人がいないから困ってるのに!という事業主向けに、厚生労働省では「育児プランナー」という育休や職場復帰のノウハウを持つ社会保険労務士・中小企業診断士などの専門家を育児プランナーとして紹介しています。

厚生労働省|育児プランナーの支援を希望する事業主の方へ

育児休業支援助成金に興味はあるけど、それに関わる業務を任せられる人員を確保できない、という事業主の方は多いのではないでしょうか。是非上記リンクもご参照ください。

まとめ

育児休業を取得させる企業は、この先どんどん増えるのではないでしょうか?育児休暇の期間はそんなに長いものではありません。数か月~1年程度の休業で、経験のある社員が復帰できることは会社にとっても有益なことでしょう。

家庭と仕事の両立を促すことは、対象社員だけでなく企業、そして社会全体が支えあえる世の中のために今後ますます必要です。