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分煙環境整備補助金制度とは?

飲食店や宿泊施設で喫煙・禁煙スペースの差別化(分煙)を進めると、分煙環境整備補助金制度で補助金がもらえます。世界的には屋内禁煙化が進んでいますが、分煙では喫煙者も非喫煙者も共に快適に過ごすことを目標としています。

今回の記事では、分煙環境整備補助金とはどんな制度なのかをご紹介し、その上で分煙のメリット・デメリットを考えてみたいと思います。 

1.  分煙環境整備補助金制度は東京都がやっている制度

他の補助金でもそうですが、まずはどこが主体となっているのをチェックしましょう。分煙環境整備補助金制度に関しては、東京都が行っている補助金です。しかし、「東京都じゃないから対象外か」なんて、落ち込まないでください。

東京都に事業所がない方には別途、厚生労働省が行っている受動喫煙防止対策助成金という助成金があります。詳細は、当サイトの以下既存記事も併せてご参照ください。

受動喫煙を防いで最大200万円受給!受動喫煙防止対策助成金

2.どんな制度?

①オリンピックを控え、外国人旅行者の受入れを目的とした制度

平日のランチでタバコを吸おうとしたら、「禁煙とさせていただいております」なんて表示に気づき、慌ててタバコをしまった経験はありませんか?しかし、海外と比べれば日本はまだタバコが吸える環境です。

その証拠として、2017年4月、WHOの生活習慣病予防部長が日本を視察した際、痛烈に飲食店の分煙環境を批判しました。他国では49か国で屋内完全禁煙法が実施されていますが、日本ではそこまで屋内禁煙が進んでいません。

2020年、東京オリンピックで多くの外国人が訪れるため、東京都としてはより多くの外国人に飲食店や宿泊施設を快適に利用してもらいたいのです。そこで、分煙環境整備に対して補助金を出そうという政策を打ち出したのです。

②個人事業主もOK!対象事業者と要件について

東京都内の宿泊施設または飲食店が対象です。但し、どんなものでもよいのではなく、以下の条件があります。

<宿泊施設の条件>

・ロビー当、不特定多数の宿泊客が利用できる施設に限ります。客室は含みません

<飲食店の条件>

・資本金5,000万円以下または常用従業員数50人以下の事業者

また、以下の要件(必要な条件)があります。

<事業の条件>

  1. 多言語対応に取り組んでいる、または取り組もうとしていること
  2. 分煙環境整備後において、東京都が行うアンケート調査や視察受け入れ、事業PRなどに協力すること

ホテルや観光地のレストランであれば、元々多言語対応している事業所も多いかもしれませんね。多言語対応とは、例えば英語や中国語などを話す従業員を雇い、メニューも複数の言語のものを用意する等のことを言います。日本語と英語だけではなく、中国やタイなど訪問者の多い国の言語に対応するとよいでしょう。

③補助率は4/5まで。1施設につき300万円までの補助あり!

気になる補助金ですが、喫煙室の設置に必要な経費のうち建築工事費(間仕切り、壁等)吸排気設備費(換気扇、ダクト工事)、電気工事費等に対して、最大300万円までが支給されます。(支給は工事のあとで前払いではないのでご注意を!)

例えば、ホテルのロビーの奥にパーテーションをつけて喫煙スペースを設置するとしましょう。この工事に150万円かかったとすると、もらえる補助金額は以下の計算で求めます。

150万円×4/5=120万円が支給される!

④補助の種類は喫煙室設置、エリア分煙、フロア分煙の3種類

もう少し分煙について詳しくみていきましょう。この補助金で補助される分煙の種類は、喫煙室設置だけでなく、エリア分煙、フロア分煙と全部で3種類があります。申請する際は、この3つのうち1つに取り組めばOKです。

⑤無料で分煙コンサルタントを派遣してくれる

分煙に取り組みたいが、具体的にどうやって進めればいいのかわからない。こんな事業主のため、東京都では無料で分煙コンサルタントを派遣してくれます。利用料は無料です。

補助金を申請するための必須条件ではないので、分煙には詳しい方や経験者の方は省くこともできます。

⑥気になる申請方法と補助金支給の流れは?

分煙環境整備補助金を申請したいのであれば、まずは今年度募集があるのかをチェックしましょう。平成29年度については2017年4月に募集開始されました。平成30年に関しても引き続き、以下東京都産業労働局の公式ページで案内されると見込まれています。

宿泊・飲食施設の分煙化を支援します!外国人旅行者の受入れに向けた宿泊・飲食施設の分煙環境整備補助金

※上記URLは東京都産業労働局の公式ページ内の平成29年度募集要項です

申請書類は以下の通りです。

  • (1)補助金交付申請書・事業計画書(東京都指定様式)※実印を押印、片面印刷
  • (2)誓約書(東京都指定様式) ※実印を押印
  • (3)申請前確認リスト(東京都指定様式) ※実印を押印
  • (4)補助対象設備の設置に係る見積書等(積算根拠が分かる明細付)の写し*
  • (5)補助対象設備の工事に係る工程表の写し
  • (6)工事が発生する場合で、自社所有でない土地・建物に設備を設置する場合は、当該
  • 土地・建物の所有者の承諾書
  • (7)平面図・開口面積がわかる立面図の写しなど、補助対象設備の設置場所・内容が確
  • 認できる書類
  • (8)換気量計算書、換気装置の排気風量が記載されたカタログ又は仕様書の写し、補助
  • 対象設備に係るカタログの写し
  • (9)多言語対応に取り組んでいることが分かる資料の写し
  •  ※これから取り組む場合は、多言語化する予定の項目を事業計画書に記載
  • (10)営業許可書の写し
  • (11)履歴 事項 全部証明書 (発行3か月以内)
  • ※個人の場合は、開業届出の写し
  • (12)印鑑証明書(発行3か月以内)
  • (13)直近 の貸 借対照 表 及び 損益 計算 書 の写し 2期 分
  • ※個人の場合は、貸借対照表を含む青色申告決算書の写し
  • (14)社歴(経歴)書(会社概要・パンフレットでも可)
  • (15)その他東京都が別途指定する書類

たくさんありますね!また、業者からの見積もりは原則2社以上が必要です。補助金申請から補助金支給までの流れは以下をご参照ください。

3.分煙のメリット・デメリットを考えよう

事業者が分煙を進めると外国人観光客やファミリー世帯の増加が見込まれ、メリットが多いにあります。また、企業の場合は継続的(サステイナブル)事業として社会の中で一定の地位を得ることができるでしょう。

しかし、少なからずデメリットがあります。分煙環境整備のために工事をするわけですから、その期間の騒音や影響について考慮しなくてはいけません。また、多言語が話せる人材の確保についても、不慣れな場合は時間がかかってしまいます。

まとめ

2020年に控えた東京オリンピックで、外国人に気持ちよく東京の施設を利用して欲しいですね。分煙環境整備補助金は元々外国人を考慮した補助金ですが、日本人の中でも煙を気にする女性や高齢者などは多くいらっしゃいます。分煙化で新たな顧客増を見込めることでしょう。